My Houzz:空間の連続性と2つのデッキが開放的! 豊かな気持ちになれるマウンテンビューの家
山と海と歴史の街、古都鎌倉。建築家と運命的に出会ったオーナー夫妻の、空間にいざなわれて、鎌倉の豊かな自然に抱かれる家をご紹介します。
緑に囲まれた鎌倉市梶原の尾根沿いに建つ、シンプルでマッシブな家。実は、施主が建築家と楽しみながらつくったこだわり満載の住まいだ。シンプルかつ気の利いたデザインが、快適で豊かな暮らしを実現している。
神奈川県鎌倉市梶原に位置するこの家の主は、荒木亮一さん・倫子さん夫妻、そして湊くんの3人家族。夫妻は以前、前を通りかかかって気になっていた家があった。しかし、当時は誰が手がけたのかを調べるすべもなく、まずは建築家マッチングサービスを利用して建築家を探し始めた。作品のリストの中に気になっていた家があり、〈LEVEL Architects〉が「あの、心惹かれていた家を担当した建築家だ」と気づく。こうして、いわば運命のような出会いをし、出原賢一さん、中村和基さんに家づくりを任せることに。何度も細やかな打ち合わせを重ねて完成したのが、この《鎌倉の住宅》だ。
神奈川県鎌倉市梶原に位置するこの家の主は、荒木亮一さん・倫子さん夫妻、そして湊くんの3人家族。夫妻は以前、前を通りかかかって気になっていた家があった。しかし、当時は誰が手がけたのかを調べるすべもなく、まずは建築家マッチングサービスを利用して建築家を探し始めた。作品のリストの中に気になっていた家があり、〈LEVEL Architects〉が「あの、心惹かれていた家を担当した建築家だ」と気づく。こうして、いわば運命のような出会いをし、出原賢一さん、中村和基さんに家づくりを任せることに。何度も細やかな打ち合わせを重ねて完成したのが、この《鎌倉の住宅》だ。
玄関から2階へ上がると広々としたLDKがあり、生活の中心だ。まず目に飛び込んでくるのが、高さ190cmの位置にある吊り天井。独特の浮遊感が、ダイニングキッチンのアクセントになっている。吊り天井にはシーンにあわせて調光、調色ができるダウンライトが5つ取り付けてある。たとえば、食事をしたり、くつろいだりするときは、あたたかみのある電球色にして少し暗めに、作業をするときは白い光ではっきり手元が見える蛍光灯色と使い分けているそうだ。ダイニングテーブルと同じウォールナットの落ち着いた色味で居心地のよいカフェのよう。「キッチンのそばでよくのんびり過ごしています」と亮一さんは話す。
キッチンカウンターはクールな印象のステンレス、バイブレーション仕上げ。〈LEVEL Architects〉のオープンハウスで見て取り入れた。作業スペースの床は18cm下げているので、ダイニングに座る人や、リビングでくつろぐ人と目線が合いやすい。
この段差は2歳の湊くんもお気に入り。倫子さんが台所仕事をしていると、湊くんはこの段差に腰掛けてお茶を飲んだり、おやつを食べたりしてそばにいる。
この段差は2歳の湊くんもお気に入り。倫子さんが台所仕事をしていると、湊くんはこの段差に腰掛けてお茶を飲んだり、おやつを食べたりしてそばにいる。
LDKの南側は、大きく窓が開いていて、十字の柱と梁が鎌倉の緑豊かな景色を絵画のように切り取っている。無垢材の柱と梁は黒の拭き取り仕上げ。木目の表情を出しつつも、空間を引き締める仕上がりを目指して、職人に相談しながら住み手と建築家が最後までこだわった。
また、テラスはリビングからそのまま連続するよう、室内のフローリングとデッキの高さを揃えた。外と内で木の張り方の向きを揃えてさらに広がりを強調している。
また、テラスはリビングからそのまま連続するよう、室内のフローリングとデッキの高さを揃えた。外と内で木の張り方の向きを揃えてさらに広がりを強調している。
鎌倉の山々が一望できる癒しのアウトドアスペース。約2.4mの奥行きは、建ぺい率を意識しつつもテーブルやチェアがゆったりと置けるよう何度もシミュレーションして決定。朝食、BBQなど屋外での食事を楽しめるスポットとなっている。山を眺めながら落ち着いた時間を過ごすことが、荒木家の新たな日課になった。
南側に大開口のテラス、北側に中庭が窓越しに見える光溢れるリビング。目下、湊くんの遊び場だ。
TV機器類の配線は背面の壁の中に通しているため、すっきりとしている。こうした細部への配慮を徹底したことが、気持ちよく暮らせる満足感のある住まいに繋がっている。
TV機器類の配線は背面の壁の中に通しているため、すっきりとしている。こうした細部への配慮を徹底したことが、気持ちよく暮らせる満足感のある住まいに繋がっている。
清潔感のある白でコーディネートした洗面室兼ランドリールーム。着替えやバスタオルなどをたっぷりと整理整頓できるようにした。
バスルームの先にサービスバルコニーを設け、物干しスペースを確保。ランドリールームからスムーズな動線となっている。ルーバーで覆われているため、視線を気にせず干せるのも利点だ。
1階は、玄関から廊下、主寝室まで濃い墨色の土間が空間を繋いでいる。玄関を入るとすぐ左手にシナ材の白拭き取り仕上げが美しい、箱のような和室がある。和室といえば4.5畳以上とされているが、この和室は布団が2人分敷ける広さがあればいいと割り切って、廊下の幅をふくらませた。それによって和室の框(かまち)に腰掛けていても人がスムーズに通れる、廊下プラスαのスペースになっている。
夫妻は、当初、和室のサイズを小さくしたことで泊まる人が狭く感じないか不安になったが、打ち合わせを通してこちらのほうがより豊かな時間が過ごせると納得。結果的に、ゲストも家族も快適に過ごせる空間になった。
夫妻は、当初、和室のサイズを小さくしたことで泊まる人が狭く感じないか不安になったが、打ち合わせを通してこちらのほうがより豊かな時間が過ごせると納得。結果的に、ゲストも家族も快適に過ごせる空間になった。
こちらは和室から中庭のながめ。写真右端に見える板間が主寝室だ。中庭にはモミジを植えている。庭の土間も室内と色を揃え連続性をもたせた。隣家との境界にはルーバーを設置。木材の裏通しを接合し、裏面がないため、道行く人からも室内からも、美しい仕上げが見える。
写真は主寝室。ここで家族3人で布団を敷いて寝ている。カーテンを開けると、南側の丘へと視線が抜けていく。この部屋にもすっきりと暮らすコツがそこかしこにある。まず、作業スペースは土間部分に集約。将来は子供の勉強机として活用する予定だ。さらにこの部屋にも壁一面の収納があり、2階のキャビネット同様、カーテンを収納できる。
主寝室から出られるテラス。2階のテラスがちょうど大きな軒となっているため、安心感のある空間となっている。適度に日陰で地面にも近く、秘密基地のようなこもり感がある。同じ場所でも2階は「動」のデッキ、1階は「静」のデッキと、異なる2層の空間が存在しておりユニークだ。
家族3人、明るい光に包まれたリビングにて。
亮一さんは家づくりを振り返って「出原さんと中村さんとの打ち合わせが毎回楽しみで、楽しみで。打ち合わせを重ねていく中でお互いに信頼し合えるようになったので、いい家になったんだと思います。隣の部屋に行く感覚でデッキに出られたりするところなんか、豊かさを感じて贅沢だな、と思います」。倫子さんは「毎日リゾートのような心地よさで暮らしています。眺め、鳥の声、虫の音に癒されて。それに、きれいに暮らせるので人を呼べる家となったのも嬉しいですね」と話してくれた。
今日は3人で2階のテラスにいるのだろうか、1階のテラスでくつろいでいるのだろうか。きっと家中どこにいても、空間も景色も家族も繋がっていることだろう。
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モダン/コンテンポラリー/和室・和風/トラディショナル/北欧/トランジショナル/アジアン/カントリー/ラスティック/インダストリアル/エクレクティック/ビーチスタイル/ミッドセンチュリー/地中海/ヴィクトリアン/トロピカル/サウスウェスタン/シャビーシック調
亮一さんは家づくりを振り返って「出原さんと中村さんとの打ち合わせが毎回楽しみで、楽しみで。打ち合わせを重ねていく中でお互いに信頼し合えるようになったので、いい家になったんだと思います。隣の部屋に行く感覚でデッキに出られたりするところなんか、豊かさを感じて贅沢だな、と思います」。倫子さんは「毎日リゾートのような心地よさで暮らしています。眺め、鳥の声、虫の音に癒されて。それに、きれいに暮らせるので人を呼べる家となったのも嬉しいですね」と話してくれた。
今日は3人で2階のテラスにいるのだろうか、1階のテラスでくつろいでいるのだろうか。きっと家中どこにいても、空間も景色も家族も繋がっていることだろう。
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住まい手 : 荒木亮一さん、倫子さん夫妻、湊くん
設計 : LEVEL Architects
構造設計 : 馬場貴志構造設計事務所
施工 : 匠陽
構造 : 木造
規模 : 地上2階
間取り : 2LDK、バスルーム(トイレ含む)、1階トイレ
敷地面積 : 172.73㎡ (52.25坪)
建築面積 : 69.01㎡ (20.87坪)
床面積 : 116.75㎡ (35.31坪)
1F床面積 : 58.22㎡ (17.61坪)
2F床面積 : 58.53㎡ (17.70坪)
荒木さん夫妻は家を建てると決めたときから、「やりたいことリスト」を用意。開放感のある間取りにしたい、すっきりと暮らせるよう隠す収納と配線を見せない工夫がほしい、小さな部屋はいらないからLDKで快適に過ごしたいなど、たくさんの希望をリスト化。
〈LEVEL Architects〉の出原さんと中村さんは、荒木さん夫妻の希望をそのままトレースするばかりでなく、「この要望はこういうことだろう」と咀嚼し、さらに土地の個性に合うよう提案。荒木さん夫妻と図面を見ながら夜中まで語り合い、盛り上がり、双方楽しい打ち合わせだったという。